自家消費型太陽光発電を導入する際の初期費用とは?
今回は「自家消費型太陽光発電設備を導入する際に、どの程度の初期費用がかかるのか知りたい」という経営者や設備担当者の方に向けて、自家消費型太陽光発電に掛かる初期費用をまとめていきます。
導入後に後悔しないために、事前にチェックしておくべきポイントも記載していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
Contents
自家消費型太陽光発電設備を導入する際に必要になる初期費用
この項目では、比較的コンパクトな50kWの設備を想定し、概略の初期費用を組んでみます。
ただし各設備や工事金額は、地域の日射量や求める仕様によって大きく異なり、特にソーラーパネルはメーカーや性能によって価格差があります。単に安い・高い、高効率・低効率というだけでなく、一部に日影が出来ても発電効率が落ちにくいものや、高温になっても効率が落ちにくいものなど(※1)、多くの種類が存在しますので、条件に合わせて最適なものを選定する必要があるからです。
そのため、今回は金額が発生する項目にどういったものがあるのかを説明した上で、合計金額のみを数字として提示することをご了承ください。
設置の条件は下記の通りです。
・建屋の屋根上に設置。
・定格出力50kw未満(過積載あり)
・工事期間中に足場が必要であるとします。
※1.ソーラーパネルは真夏に発電量は多いとお考えの方も多いですが、実は高温時には効率が落ちる傾向にあります。
機器の費用
自家消費型太陽光発電設備は受光と発電を行うソーラーパネルと、発電した直流電流を交流に変えるパワーコンディショナー、電力の使用状況から発電状況を制御する制御機器、モジュールの固定金具等などから成り立っています。
金額が発生する項目
・ソーラーパネル…1kWあたりで算出
・パワーコンディショナー…9.9kW仕様を5台設置とする
・制御機、モニター、監視用パソコン等…一式設置とする
・固定金具、ラック等部材…一式設置とする
工事費用
工事費用は設置にかかる人件費や、仮設足場、機器の運送費、クレーンなどの重機レンタル費用などを含んでいます。作業内容・作業環境によって差が出ます。
金額が発生する項目
・工事費…上記作業に伴う(作業内容は設置のシチュエーションによって変動)
諸費用
諸経費としては、安全管理費、補助金の申請や各種契約に掛かる費用、メンテナンス費用などが必要です。(なお、メンテナンスは定期的に行なうことが義務付けられている関係で、一回の支払いで終了するものではなくランニングコストとしてご認識ください)
金額が発生する項目
・諸経費…上記作業に伴う(作業内容は設置する企業様によって変動)
前項で解説した機器の費用と、工事費用に諸経費を合わせると、総合計約1,430万円(システム単価日本平均の28.9万円/kw)となります。
前述したようにさまざまな条件によってこの費用は変わりますので、あくまでも参考値としてお考え下さい。
自家消費に限らず、FIT制度を利用した太陽光発電の場合、20年後の売電終了後用に撤去処分費用を毎年積み立てておく必要が義務付けられている
資源エネルギー庁は「太陽光発電設備の廃棄対策について」という書類を2018年に出しています。FIT制度を利用した太陽光発電設備については、運転開始から20年後に終了するFIT調達期間後(売電終了後)に不法投棄などが行われないよう、処分費用をあらかじめ積み立てることを義務付けるという内容です。
ソーラーパネルには再利用できるアルミニウムなどの資源や、鉛やセレンなどの有害物質が含まれているものもあるので、企業や団体としては適正な廃棄を行なって社会的な責任を果たす必要があります。一部の業者は導入時の見積価格を安くして受注したいという考えで、廃棄にかかる費用を上げないケースもありますが、2018年4月から義務化されていますので注意しましょう。
後悔しないための太陽光発電設備導入時のポイント
この項目では、導入後に後悔しないために、検討時の注意事項をまとめます。
事前にシミュレーションを依頼し、導入する価値があるかどうかを見極める
太陽光発電設備は車のように試乗してみるわけにもいかないので、見積もりだけ見てもどの業者が良いのかわからない、というのが企業の正直な気持ちかと思います。
良い業者の見分け方としては、シミュレーションの内容が綿密で誠意があるかを基準にすることをお勧めします。シミュレーションのポイントとしては、以下のような点に注意しましょう。
・ソーラーパネルの選定や発電量の予測に地域特性が盛り込まれているか
太陽光発電はその地域の日照条件で大きく効率が左右されます。気候の良い時期だけの数値を拾ってシミュレーションを行っていないか注意しましょう。
・現状の電力使用状況を踏まえているか
過剰な電力量を生み出すプランで売上を大きくしようとしていないか確認しましょう。
・メンテナンス費用や廃棄のための費用が含まれているか
太陽光発電設備は数十年間使用するものですから、定期的なメンテナンスが必要ですし、修理や部品交換も発生します。メンテナンスフリーというのは存在しません。
・近隣の企業や住宅への反射などを考慮しているか
ソーラーパネルの反射光によるトラブルは少なくありません。
・機器費用や工事費用が相場感から極端に安い、高いなどがないか
ユーザーのことを考えず、受注したいという気持ちだけで極端に安い価格を出したり、過剰な利益を求めてきたりする業者の可能性があります。
・メリットとデメリットをしっかり説明してくれるか
各プランにメリット・デメリットは存在しますし、太陽光発電自体にも設備投資のリスクはありますから、現実を無視して良いことだけしか言わない業者には注意しましょう。
利用できる補助金があるかどうかを確認する
政府や地域の行政機関は再生可能エネルギーの普及を推進しているので、さまざまな補助金や税の優遇制度があります。初期費用の負担を軽くしてくれる補助金もありますから、積極的に利用しましょう。
とは言え、補助金制度の説明文は文章的に難解で、自社が該当するのか、どのくらい優遇されるのかがわかりにくい、という事も多いでしょう。そんな時も頼れるのは信頼できる設備の導入業者です。太陽光発電設備に特化した業者であれば、さまざまな補助金に精通していますし、書類作成や申請作業を補助してくれるケースもあります。
費用よりも実績を重視した業者選びをする
シミュレーションの項目にも書きましたが、太陽光発電設備はユーザーにとっては実稼働してみないと成果が見えないので、価格だけを見て安い業者を選んでしまいがちです。
しかし業者選びを失敗すると、言われたような効果が上がらない、適切なソーラーパネルの選択ができていない、工事が雑、アフターフォローが不十分、といったことになりかねません。
そのため、価格だけでなく経験年数や設置件数など、具体的に経験値を提示できる業者を選びましょう。
自家消費型太陽光発電を導入する際の初期費用まとめ
自家消費型太陽光発電はしっかりした業者から導入すればメリットが多いシステムです。しかし、能力や経験が不足している業者や、その場限りの利益しか見ていない業者から導入すると、大きな損害を被る可能性もあります。
「導入してから後悔したくない」、「実績が豊富で信頼できる業者を探している」という場合、ぜひ「ユニバーサルエコロジー株式会社」にご相談ください。
当社は1996年の創業以来、太陽光発電設備を5、000件以上も受注設置してきた確かな実績を持っています。
設計・調達・施工の全てを自社の管理で行う総合的な技術力があり、初期検討段階からアフターサービスに至るまで、責任を持って遂行します。また、リスク回避のための独自のメンテナンスシステムも構築していますので、設備を長期にわたって安心してご利用いただけます。
当社にご相談いただければ、御社の電力使用状況や地域の日照条件などを踏まえて、分かりやすいシミュレーションと、誠意あるお見積もりを作成いたします。ぜひお気軽にご連絡ください。