マイクログリッド
我々は大型発電所で発電された電気を送配電網を通して供給されています。近年は太陽光発電システムを導入している家庭も多くなっていますが、電力会社と完全にオフグリッドし、すべてを自産自消できている家庭はほとんどないのが実情です。よって、太陽光発電システムで自家発電している家庭でも、未だ電力会社から電気を買い取っているところが大半でしょう。しかし、この大型発電所からの電気の送電システムには、遠距離への送電時に多くの電力が損失する上、発電時に発生するCO2の発生に伴う環境問題への影響が避けられない問題を抱えています。そこで近年注目されているのがマイクログリッドです。
マイクログリッドとは電力供給を電力会社に頼らず、電力需要者の近くに小型発電施設を建設し、その分散型電源から電気の供給を受けるシステムを指します。このマイクログリッドで設置される発電設備は下記のように再生可能エネルギー施設が採用されるため、環境に影響することはありませんし、遠距離送電ではないため電力損失も最小限に防ぐことができるため、現在の電力供給が抱える問題をすべて解消することができるのです。
太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、これら発電設備は天気や気候、地形といった事前環境の影響をもろに受けるため、安定供給が難しいという点や、狭いエリアでの利用となるため電気需要の傾向が似てくるためピーク時が重なり、十分な電気を供給できない可能性が高くなるという点が課題として残っています。これら課題をどう解決していくのかが、今後のマイクログリッドの普及に欠かせない鍵となってくるでしょう。