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2021/03/01

各再生可能エネルギーの特徴と比較

このコラムでは、再生可能エネルギーについて解説していきます。再生可能エネルギーの現状や課題について掲載した内容ですので、ぜひ最後までチェックしてください。

再生可能エネルギーとは?

再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・中小水力・バイオマスといった温室効果ガスを排出せず、エネルギー源として永久使用することができるエネルギーのことです。資源に限りのある化石燃料とは異なり、一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり、資源が枯渇せず繰り返し利用でき、発電時に地球温暖化の原因となるCO2を排出しないため、環境にやさしいエネルギー源です。

 

再生可能エネルギーの特徴・メリット

① エネルギー源が枯渇しない・枯渇する心配がない

再生可能エネルギーは、資源が永久に枯渇しないことを条件の一つとして法律で定められています。原油や石炭などといった化石エネルギーは限りある資源のため、再生可能エネルギーではありません。また、非化石エネルギー源に分類される原子力も、発電にはウランを必要とするため、再エネには該当しません。再エネには主に、太陽光、水力、風力、バイオマスといった自然をエネルギー源にしているものが定められています。

② CO2等の温室効果ガスを排出しない

原油や石炭といった化石エネルギー源で発電する場合、燃料を焼却するために大量の温室効果ガスが発生するのに対し、太陽光・風力・地熱・水力といった再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出しないことから、地球温暖化対策の重要な要素として認識されています。
地球温暖化抑制の取り組みとして、京都議定書にて、先進国のみに二酸化炭素の削減義務が課され、二酸化炭素排出量の削減目標が定められていましたが、2015年の「パリ協定」では、途上国を含んだほぼすべての国において、温室効果ガス排出量に関して、法的拘束力のある数値目標を各国ごとに設定し、国際的に温室効果ガス排出量の削減の取り組みが行われることとなりました。

③ エネルギー自給率の向上に期待できる

資源に乏しい日本では、エネルギーの供給のうち、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料が8割以上を占めており、そのほとんどを海外に依存しています。
2011年の東日本大震災によって、原子力発電によるエネルギー供給がほとんどできなくなったことなどが要因となり、エネルギー自給率は大きく低下しており、(2010年にはエネルギー自給率は20.3%、2017年には9.6%にまで低下)エネルギー安定供給の観点から、この改善を図っていくことが重要となっています。
再生可能エネルギーは、太陽光発電や風力発電など、地球上のあらゆる場所でエネルギーをつくりだすことができるため、日本のエネルギー自給率の改善にも貢献することができます。
2019年時点で、日本における再生可能エネルギーの比率は約18%となっており、主要国と比べると再生可能エネルギーの導入比率は低く、更なる導入拡大が求められます。

再生可能エネルギーの問題点・デメリット

① 発電コストが高い

再生可能エネルギーの普及を妨げる原因として、発電コストが高いことが挙げられます。その対策として、固定価格買取制度による再生可能エネルギーの普及や、その先にある入札制度の導入、また需要が増加することによる技術開発と導入費用の低下により、発電コストを低下させる努力を継続する必要があります。

② エネルギー変換効率が低い

太陽光発電や風力発電など主力となる再生可能エネルギーの発電効率は、火力発電や原子力発電よりも低くなってしまいます。エネルギー変換効率が低いことも、主力電源化をさまたげている要因の1つのため、今後の開発技術の進歩によって変換効率が高くなっていくことが期待されています。

③ 発電量が天候などに左右される

再生可能エネルギーの発電量は、天候や季節といった環境的要因に左右されるため、安定しづらいという点があります。天候の悪化などが続いた場合、電力の供給が滞ったり、需要と供給のバランスが崩れて大規模停電の原因になるといったリスクがあります。このデメリットを解消するために、需要と供給のバランスをコントールするVPP(バーチャルパワープラント)と呼ばれるシステムの実用化に向けた取り組みも進んでいます。

再生可能エネルギーの普及のための「固定価格買取制度(FIT)」とは

日本では、2012年7月から、再生可能エネルギーの普及・促進を目的とし、再生可能エネルギーで発電した電気を電気事業者が買い取る「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」が導入されています。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度、いわゆるFITについては、上記の中から特に発電分野において安定的なエネルギーの供給、環境負荷低減の目的から導入促進を図るべきものとして、下記の5種類を買取りの対象としています。

買取対象

(1)太陽光発電
(2)風力発電
(3)水力発電(出力3万kW未満)
(4)地熱発電
(5)バイオマス発電(木質系、一般廃棄物系)

買取価格・買取期間

再生可能エネルギー発電設備の区分、設置形態、規模等に応じて、関係大臣と協議したうえで、「調達価格等算定委員会」の意見に基づき、経済産業大臣が決めます。

買取費用の回収・負担

買取費用は、使用電力量に比例した賦課金(サーチャージ)によって回収されることになっています。そのため、電気を使用されるすべてのお客さまに、電気料金の一部として負担をお願いすることになります。賦課金の単価が同額となるよう、地域間で調整を行います。

再生可能エネルギーの種類と特徴

太陽光発電

太陽の光エネルギーを太陽電池で直接電気に変えるシステム。
太陽光が届く場所であれば、どこでも問題なく機能する。屋根や壁など施設の利用していないスペースに設置できるため、専用の用地は必須なく、導入が容易。
家庭用から大規模発電用まで導入が広がっている。
【特徴】
・相対的にメンテナンスが簡易
・非常用電源としても利用可能
【課題】
・天候により発電出力が左右される。
・一定地域に集中すると、送配電系統の電圧上昇につながり、対策に費用が必要となる。

風力発電

風の力で風車を回し、その回転運動を発電機に伝えて電気を起こす。陸上に設置されるものから海洋上に設置されるものまである。風がある限り常に発電できるため、運用効率が高い。
【特徴】
・風さえあれば昼夜問わず発電できるため運用効率が高い。
【課題】
・広い土地の確保が必要。
・風況の良い適地が北海道と東北などに集中しているため、広域での連携について検討が必要。

水力発電

河川などの高低差を活用して水を落下させ、その際のエネルギーで風車を回して発電させる。農業用水路や上水道設備などでも発電できる中小規模のタイプも利用されている。
海や河川をそのまま利用するため、基本的に大規模な施設は必要なく、再生可能エネルギーの中でも水力発電は運用時のコストパフォーマンスの点で最も優れている。


【特徴】
・安定して長期間の運転が可能で信頼性が高い。
中小規模タイプは分散型電源としてのポテンシャルが高く、多くの未開発地点が残っている。
【課題】
・発電施設を設置できる地域が郊外に限定される。
・送電線などの別コストがかかる。
・事前の調整に時間を要し、水利権や関係者との調整が必要。
・魚・植物など周囲の生態系に及ぼす影響の考慮が必要。

地熱発電

地下に蓄えられた地熱エネルギーを蒸気や熱水などで取り出し、タービンを回して発電する。使用した蒸気は水にして、還元井で地中深くに戻される。火山国である日本は、世界第三位の資源がある。
【特徴】
・長期的なコストパフォーマンスが高い。
・出力が安定しており、大規模開発が可能。
・昼夜を問わず24時間稼働。
【課題】
・開発期間が10年程度と長く、初期コスト・開発費用が高額。
・景観への影響を考慮する必要がある。

バイオマス(動植物に由来する有機物)

動植物などの生物資源(バイオマス)をエネルギー源にして発電する。木質バイオマス、農作物残さ、食品廃棄物など様々な資源をエネルギーに変換する。

バイオマス発電は動植物から生まれた資源を利用します。家畜排泄物、生ごみ・廃材など通常であれば廃棄するものを資源として利用可能です。
需要が低下してきた国産木材の活用法としても注目されています。

一方で、複数の資材を一箇所にまとめる必要があるため運用コストがかかります。木材を資源にする場合は、チップに加工するコストも必要です。また、他のエネルギーに比べ、発電効率が低いという問題もあります。


【特徴】
・資源の有効活用で廃棄物の削減に貢献。
・天候などに左右されにくい。
【課題】
・原料の安定供給の確保や、原料の収集、運搬・管理にコストがかかる。