COLUMN
太陽光発電コラム

2019/05/12

自家消費型太陽光発電は雪国の企業でも導入できる?

雪国の企業でも、電気代を削減できることや、節税効果で知られている自家消費型太陽光発電設備の導入を検討したい、と考える経営者や設備担当者は多いと思います。

電力購入量の削減や、節税によって大きな利益効果がある自家消費型太陽光発電ですが、雪が降る地域である以上どうしても効率の悪さが気になるところでしょう。このコラムはそんな疑問にしっかりお答えしていきますので、ぜひ最後まで読んで御社の設備投資の参考にしてください。

自家消費型太陽光発電は雪国の企業でも導入できる?

 

雪国では太陽光発電の効率が悪いと言われている理由

実際にはイメージのだけの問題であることが多いのですが、雪国では太陽光発電の効率が悪いと思われています。多くの人がそのように考える一般的な理由をまず挙げていきましょう。

パネルに雪が積もり、発電量に悪影響を及ぼす

雪国で自家消費型の太陽光発電を行う際に最も懸念されるのは、やはりソーラーパネルに雪が積もることによって設備の稼働率が落ちることです。

積雪が原因でパネルが破損する可能性がある

雪が多い地域であれば、積雪の重量によって設備が壊れてしまうことも、太陽光発電設備の導入を迷わせる一つの要因になっているでしょう。また雪の重量によるパネルの損壊や、効率低下を気にして雪かきをした時に、知識がない人だとソーラーパネルを傷つけてしまう危険性もあります。

落雪の危険性が増す

ソーラーパネルへの影響以外のことになりますが、パネルの上に積もった雪が滑り落ちることもあります。ソーラーパネルの表面はなめらかで滑りやすいので、落雪に速度が付きますから、確かに落雪には注意が必要です。

 
雪国でも自家消費型太陽光発電を導入する価値はある!

前の項目では雪国ならではのマイナス面、注意点を挙げましたが、実は雪国でも自家消費型の太陽光発電設備を導入するメリットは明確にあります。この項目ではその理由をひとつずつ解説していきましょう。

積雪しても一定の発電量は期待できる

「太陽光発電設備は積雪によって効率が落ちる」というのは間違いではなく、豪雪の日は確かに効率が下がります。しかし、小雪程度なら効率は低くてもある程度の発電は可能です。また、寒くない地域でも雨が降れば発電効率が下がりますから、雪が降る地域だけが特別に発電効率が悪い、という事はありません。

パネルに角度を付けるなどの工夫で自然に雪が滑り落ちる

しっかりした技術を持つ会社が設計・施工を行えば、ソーラーパネルへの日照をよくするために、その地域ごとに効率の良い角度で取り付けるように設計します。雪国の場合は30度以上の傾斜をつけて雪が落ちやすくすること、雪に埋もれないように地面に近すぎる設置をしない事などさまざまな工夫が行われます。

 

落雪の危険性は設置場所などに気を付けることで対策可能

落雪自体は確かに危険ですが、工夫によって危険度を下げることは可能です。雪国では住宅の屋根などに「雪止め」という対策がしてあるので、それが十分機能するようにソーラーパネルの設置する、ネットを設置して危険を減少させるなどの配慮が必要です。

 

雪国で自家消費型太陽光発電を導入するメリット

雪国で自家消費型の太陽光発電設備を導入することは、実は暑い地域にはないメリットもあります。

ソーラーパネルの温度上昇が抑えられる

意外に思われるかもしれませんが、ソーラーパネルは温度が25℃を超えると効率の低下が始まり、1℃上がるごとに0.4~0.5%の低下が起こることが知られています。

雪国以外の地域では夏の高温と日照によってパネルの温度が70℃にも達することがあり、この時は20%程度も効率が下がることになります。

一方北海道などの地域であれば、夏でも他の地域より気温が上がらないので、本体温度の上昇が抑えられることからこの効率低下が少なくて済むのです。

 

日照時間は決して少なくなく、九州地方よりも多い地域もある

上の項目では温度の話をしましたが、太陽光発電の効率で最も重要な要素は日射量が多いか少ないかです。つまり日射量が豊富であれば日射量も増える傾向にあるため、東北や北海道などの雪が多い地域でも年間発電量は関東や関西に劣らないのです。

例えば長野県は日本国内で降雪量は10位と上位に入りますが、夏場の日射量が多いため、年間発電量も期待ができるのです。

もう一点例をあげましょう。北海道の札幌と東京、横浜、大阪の年間予想発電量を比べた場合、多くの方が札幌の最下位を予想されると思います。しかし、なんと1位は札幌で10.47(kWh/年/kW)、2位が大阪で10.44、3位は横浜で10.42、4位が東京の9.97となっています。

この札幌の10.47という値は、福岡の10.07より明らかに上で、長崎10.55、佐賀10.50など雪が少なく温暖と認識されている場所とほとんど変わらない数値です。

これらのことから、北海道や東北地方などの雪が多い地域は太陽光発電に向いていない、というのは根拠がないイメージだということが分かります。

 

雪国での自家消費型太陽光発電導入まとめ

雪国で自家消費型太陽光発電を導入することが効率的に悪いかどうか、ということを解説しました。結論としては、「雪が多く降る地域だから太陽光発電の効率が悪いとは一概には言えない」ということをご理解いただけたと思います。

ただし、本文中でも解説したように、自家消費型の太陽光発電設備を導入する際は、雪が降る地域ならではの設計や設置上の工夫があります。そのため、太陽光発電設備の検討を依頼するにはしっかりとした設計能力や施工技術、多彩な経験を持つ会社に頼むことが重要です。

もし雪国で自家消費型の太陽光発電設備を導入したい、とお考えの方は私たち「ユニバーサルエコロジー株式会社」にご相談ください。

私たちは1996年の創業以来、大小さまざまな太陽光発電設備を導入し続けており、その数は既に5,000件を超えています。そのため、地域ごとのデータや設置経験も豊富に蓄積していますから、ご依頼の環境に合わせた提案を行うことができます。

まずはその地域の日照量や御社の電気使用量をもとにしたシミュレーションを行い、どの程度の設備投資でどのくらいの電気使用量削減が可能かを試算いたします。

ここまで解説したように、雪国だからといって太陽光発電設備の導入に効果が無いわけではありませんから、ぜひ一度当社に検討をご依頼ください。