COLUMN
太陽光発電コラム

2019/07/13

自家消費型太陽光発電設備導入の際は保険も大切!メーカー保証と損害保険を解説

「自家消費型太陽光発電設備導入の際は保険も大切!メーカー保証と損害保険を解説」

自家消費型太陽光発電は、何十年も使用することを前提とした設備です。太陽光を受けるために屋外に設置されますから、災害の影響も考えられますし、故障やトラブルのリスクを検討することは欠かせない要素です。

 

このコラムでは、ソーラーパネルやパワーコンディショナーなどについているメーカーの保証や、損害保険の種類や必要性などをまとめていきます。

 

 

メーカー保証のカバー範囲

自家消費型太陽光発電設備のソーラーパネルやパワーコンディショナーには、メーカーによる保証が付いています。これは「製品保証」と「出力保証」という二つに分かれていることが多いですが、メーカーによっては他の保証が付いている場合もあります。以下に製品保証と出力保証の違いをまとめます。

製品保証

製品保証は、その物品に製造上の問題点があった場合、機器の性能を保証するものです。事故や災害、不適切な使用条件で故障した場合などには保証の範囲にはなりません。初期状態では5~10年程度に設定されている場合が多いですが、追加費用を払うことで保証期間を延長できるメーカーもあります。

出力保証

出力保証は、そのパネルが一定の期間、メーカーが設定した「出力」を下回ることはない、という保証です。保証期間内に、メーカーが保証する出力を下回れば、そのソーラーパネル同等品を無償提供します。

 

この場合に気をつけなければいけないのは、モジュール単位の「出力」を保証している、という点です。「出力」は、規定の日射量とパネル温度の場合の電圧(V)x電流値(A)=電力量(w)で示されます。発電所の「発電量(kwh)」が減ったから、ということでは、メーカーは保証による交換に応じてはくれません。また、ソーラーパネル単体の、電気的な測定値が必要になり、さらにメーカー自身による検証作業も必須です。出力が低下したソーラーパネルと、その電気的な測定値を添えてメーカーに返送し、メーカーが保証対象であると認めた場合に初めて、交換品が無償提供されます。出力保証の期間は、20年に設定されているメーカーが多いようです。

 

そして、交換作業費も忘れてはなりません。多くのメーカーでは、交換作業費は保証に含まれていません。現地での検証作業・取り外し、仮養生・メーカーへの送料・復旧、確認作業が必要です(メーカーから指定場所までの送料はメーカー保証に含まれることが多い)。こういった作業費は、多くの場合、発電事業者の保険でまかなわれます。

 

交換作業費については、メンテナンス契約を結んでいる場合は、契約に一部含まれる、または定期点検時に実施することで、費用の圧縮をはかることができます。想定外の不意の出費を抑えるためにも、メンテナンス契約を結んでおくことは重要です。

 

「メーカー保証があるから」は危険!保証外の自家消費型太陽光発電設備が抱えるリスク

ここまで説明した通り、メーカー保証はその製品の、製造上の瑕疵に起因する不具合に対応するのみで災害や事故、外部の影響による損失を補償してくれるものではありません。(有償で災害補償を行うメーカー保証も存在はします)

 

ここでは一般的にメーカーが保証しないリスクをまとめます。

災害による破損

地震や台風、突風などで飛来物が当たって破損した場合などには、発電事業者が掛ける損害保険でしか、対応できません。

 

日本は全世界で発生したマグニチュード6以上の地震の20.5%を占める地震大国でもあり、台風などの自然災害も多い傾向にあります。日本で事業を行う企業としては、これらのリスクに備えることも考えておかなければなりません。

ソーラーパネル飛来による賠償責任への発展

台風や地震などで、自社のソーラーパネルが落下、吹き飛ばされるなどして周辺の企業や住宅に損害を与えることも考えられますが、この場合もメーカーの保証は受けられません。

 

しかし、メーカーからの保証はなくても設置企業には損害を受けた相手への賠償責任が発生します。

ケーブルなどの設備の盗難

企業が太陽光発電設備を設置する場所は様々ですが、もし野立ての場合、ケーブルの盗難被害にあう恐れがあります。稼働中は通電している関係から、タイミングとしては主に施工中が多い傾向にあります。

 

自家消費型太陽光発電設備の場合、メインは屋根上設置のため、野立てに比べると盗難のリスクは抑えられます。しかし施工中に材料置き場で盗難にあうということも無いわけではないので、可能性として存在することを認識しておきましょう。

 

検討したい損害保険の種類とカバー範囲

残念ながら、メーカー保証だけでは自家消費型太陽光発電設備が抱えるリスクをすべてカバーすることはできません。そこで有効なのが、各種損害保険です。ここからは、自家消費型太陽光発電設備を導入するにあたって検討したい損害保険を紹介していきましょう。

企業総合保険 

企業総合保険は、自家消費型太陽光発電設備の全ての部位を対象として、火災・落雷・爆発・破裂、風・雹(ひょう)・雪による被害、車や飛行機の衝突、外部から飛来した物体などによる被害、盗難、水害、設備の機械的または電気的事故による損害、その他偶発的な事故などによる損害をカバーしてくれます。

 

地震・津波・戦争などは保険の対象外ですが、費用が上がっても良いと判断するなら、津波保険を付けることはできます。

 

次の項目に記載する動産総合保険とカバーする範囲が近いので、どちらかだけ加入するのが一般的です。

動産総合保険 

上記の企業総合保険とかなり近いですが、設備の機械的または電気的事故による損害や、作業者が清掃やメンテナンス中に機器やケーブルなどを破損した場合などは、保険適用されない場合もあります。

 

いずれも会社によって保険適用範囲は変わりますので、自分の地域や運用方法によって抱えがちなリスクを考慮し、それらをカバーしてくれるものを選ぶことが大切です。

施設賠償責任保険 

ソーラーパネルが飛散して周囲にいた人や、住宅や事務所をはじめとする財産などに与えたダメージをカバーする保険です。比較的小さな保険料で非常に大きな支払額の保証をしてくれますから、周辺状況を踏まえてリスクがあると考えれば加入しておくことがお勧めです。

 

太陽光発電設備は、20年間、屋外に設置され、発電しているものです。20年の間には、必ず何かがあると考えて間違いないでしょう。太陽光発電設備に特化した保険商品なども発売されています。保険会社等に相談し、自社に最適な保険にかならず加入しましょう。

 

販売・施工会社によって追加の保証も存在

販売店または施工会社によっては追加の保証を用意している場合もあります。施工会社の責任範囲で起こる問題点を保証したり、災害時や出力制御上の問題から発生した売電収入を保証したりするところもあります。非常にお得なプランもあるので、発注する前によく確認しましょう。

 

自家消費型太陽光発電設備と保証・保険まとめ

自家消費型太陽光発電設備の、一般的なメーカー保証の内容や、カバーできないリスク、損害保険の種類などを解説しました。

 

自家消費型太陽光発電設備は、屋外で何十年も稼働することを目的とした設備ですから、リスクを十分に把握し、導入前に保証や保険をしっかり検討しておきましょう。

 

「ユニバーサルエコロジー株式会社」は、産業用太陽光発電設備の設計・調達・設置工事を行う会社です。

 

実績として、1996年の創業から、太陽光発電設備を5000件以上も手掛けています。当社は一つのメーカーだけに固執することはなく、海外メーカーも含めてさまざまなソーラーパネル、パワーコンディショナーなどを扱うことができます。そのため、商品選択の際にリスクヘッジも含めたチョイスができることを特色としています。

 

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「自家消費型・太陽光発電とは?」

 

また、災害保険についても精通していますので、ご質問いただければ御社のご要望、状況に合わせて丁寧にご説明致します。自家消費型太陽光発電設備の導入を検討されている場合、お気軽にユニバーサルエコロジー株式会社にご相談ください。