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コラム

2021/06/15

パワーコンディショナーの役割と寿命

パワーコンディショナーの寿命

パワコンの寿命は一般的に10~15年とされており、設置後10年前後で一度点検し、必要に応じて部品交換や機器の取替えが推奨されています。
一方、太陽光パネルは、法定耐用年数17年、実際には20~30年程度使い続けることが可能といわれています。パワコンは太陽光パネルと比べると寿命は短く、故障も多く、FIT買取期間20年のうち一度はパワコンを交換する必要があります。

パワーコンディショナーの故障の原因

太陽光発電システムの中で故障する割合が高いのがパワーコンディショナーです。
その主な故障原因として挙げられるのは「」「」「経年劣化」です。

パワーコンディショナーは熱に弱く、熱対策がされていますが、換気用のフィルターが目詰まりしたことで、温度を下げることができず停止するなどの思わぬトラブルに繋がることがあります。

また、パワーコンディショナーは水にも弱いため、屋外に設置する場合は、台風や豪雨の場合を想定し、内部に水が入らないように設置されていることが必要です。

経年による劣化は避けられません。また、経年劣化による発電量の低下も避けられません。
パワーコンディショナーを長持ちさせるためにも、発電量を維持するためにも、経年劣化による思わぬトラブルを未然に防ぐためにも、定期的なメンテナンスは必須です。

メーカー保証の多くは10年ありますが、故障したからといって必ずしも保証を受けられるものではありません。故障の原因を追及し立証しなければ、メーカー保証は、受けられないのです。災害や事故等による不良は保証の範囲外となるため注意が必要です。

パワーコンディショナーの役割

パワーコンディショナーの主な役割は直流の電気を交流に変えることです。
パワーコンディショナーの性能が変換効率を大きく左右するため、太陽光発電においてパワーコンディショナーは非常に重要な役割を持っています。

パワーコンディショナーの変換効率は、高ければ高いほど発電した電気を無駄なく使うことができます。しかし、どうしても変換ロスがあるため、最小限の電力ロスで最大限の変換効率を発揮できる性能の高いものを選ぶことが大切です。

パワーコンディショナーには、電力を変換する以外にも重要な役割があります。メーカーによっても異なりますが、代表的なパワーコンディショナーの役割をご紹介します。

直流から交流への変換

私たち日常で使っている電気は交流ですが、太陽光発電でつくる電気は直流のため、そのままでは電力として使うことができないため、交流電気に変える必要があります。この直流から交流への変換を行うのが、パワーコンディショナーの最も大きな役割です。そして、その際の変換効率が高ければ高いほど、無駄なく電力を生み出していることになります。パワーコンディショナーが電気を変換する際には、一定の変換ロスが生じ、一般的にはパワーコンディショナーの平均変換効率は95%前後と言われています。

最大電力追従制御(MPPT)

太陽光発電のデメリットといえば、日照時間や天候によって発電量が左右されることです。
特に曇りの場合、太陽電池モジュール内の電圧と電流の変化は大きくなるため、発電する電力は不安定になります。そのような条件の中でも、より多くの電力を安定して供給できるようパワーコンディショナーが調整しています。それが、最大電力点追従制御(MPPT)という機能です。

太陽光発電パネルは、電流と電圧が一定の組み合わせのときにしか発電できない仕組みになっています。天候などの要因によって電圧と電流が変動した時に、電圧と電流を組み合わせ調整することで、より多くの安定した電力を供給できるようにし、発電量を最大化にする機能がMPPTです。
MPPTは、日射量や温度によって常に変動する電圧と電流から、発電量が最大になる電圧と電流の組み合わせ(最大出力点)を自動で見つけ出して発電量を維持できるように制御する働きがあります。

系統連系保護機能

系統連系保護機能もパワーコンディショナーの大切な役割のひとつです。
系統連系とは、電力会社から電気を買ったり、太陽光発電で余った電気を余剰電力として売電する際に、電力系統と連携させるための仕組みです。周波数の上昇や低下の検出、過電圧・電圧不足、系統電力の停電などを検出して太陽光発電設備を電力会社の電力と切り離す働きをしています。

電力会社が供給する電力は、周波数・電圧などを一定の品質に保っていますが、近隣と電線でつながっているため、トラブルが発生してしまうとその地域一帯にも影響が出てしまう可能性があります。これを防ぐための機能が系統連系保護機能です。
周波数の上昇・低下の検出のほか、過電圧や電圧不足、系統電力の停電を検出し太陽光発電システムを電気系統から切り離すなどの役割があります。これらの機能は、系統電圧の上昇を抑制し事故を防ぐためのものです。パワーコンディショナーは異常を認めると出力を遮断し、社内のシステム・通信機器・OA機器や電気系統を守ってくれるのです。

自立運転機能

太陽光発電の大きな魅力のひとつに、自然災害などによる停電時でも電気が使えることがあります。
それを可能にしているのが、パワーコンディショナーの自立律運転機能です。自立運転機能とは、災害や雷などによる停電時でも太陽光発電でつくった電気を使用できる機能のことで、この機能がないパワーコンディショナーの場合、せっかく発電していても停電時に溜めた電気を利用できません。自立運転機能は、災害時に電気が使用できないリスクに備えるための大切な機能です。

パワーコンディショナーを選ぶポイント

変換効率

パワーコンディショナー変換効率は直流から交流に電気変換するエネルギー効率の良さを表したもので、変換ロスが少なく、変換効率はが高いほど発電した電気を無駄なく使うことができます。変換ロスをゼロにすることはできいので、最小限の電力ロスで最大限の変換効率を発揮できる性能の高いものを選ぶことが大切です。

最大定格出力

パワーコンディショナーが出力できる最大電力値のことを最大定格出力といいます。
パワーコンディショナーは太陽光パネルの最大出力以上のものを選ぶことが大切です。
太陽光パネルの定格出力がパワーコンディショナーの最大定格出力を上回っても、使用可能な電力に変換することはできないため、せっかく発電したエネルギーを捨ててしまうことになります。
パワーコンディショナーの最大定格出力と検討している太陽光パネルの定格出力をどちらもチェックすることが必要です。

価格

FIT当初に比べて、太陽光発電設備の価格は下がりつつあります。
パワーコンディショナーはメーカーや変換効率によっても価格が異なるため、
規模や構成に合った定格出力のパワーコンディショナーを選ぶ必要があります。

保証

保証期間は、一般的に10年のものが多いようです。
保証期間や保証内容はメーカーによって異なるため、必ず保証範囲を確認しておく必要があります。

まとめ

パワーコンディショナーを選ぶ際には、「変換効率の高いもの」「保証内容」「価格」を基準に選び、発電量が最大に発揮できる状況を維持していくことが大切です。
また、パワーコンディショナーの性能だけでなく、アフターサービスやメンテナンスを含めて検討することも重要です。

2012年7月に「固定価格買取制度(FIT)」が制度化され、そろそろ保証期間10年が近づき、メンテナンスを計画されている方も多いのではないでしょうか。
パワーコンディショナーは故障してしまってからでは交換までの間の発電ロスが大きいため、計画的なメンテナンスが必要です。


FIT初期に比べて現在のパワコンの性能や変換効率は大幅にアップしています。
そのため、最新型に交換することで経年劣化とともに年々減少していた発電量をよみがえらせることができるでしょう。

残りFIT期間の売電収益を最大化するためには、保証期間に合わせてただ新品に交換するのではなく、かりに保証期間が残っていたとしても、早めに最新型のものに交換し、リパワリングすることで発電量を上げ、残りFIT期間の収益を上げる運用方法が賢明です


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